ブリーフセラピー「問題を見つけるより、変化を起こす」

先日、ブリーフセラピーに関する講座を受けてきました。

今までは、いかに相手の気持ちに寄り添うか、丁寧な問いかけをしていくのか、というところに焦点を当てていましたが、相手の問題をいかに短期的に解決していくのか、という新たな考え方が加わり、とても新鮮な学びとなりました。

また、相手とは、大笑いしながら、相談することが多いそうです。重苦しい相談でなくて、楽しい相談はいいですね。

目次

問題をどう見るか

日々、人の話を聴く仕事をしていると、「どうすればこの人の問題を解決できるだろう?」と考えることがよくあります。そんな時は、 ブリーフセラピー(Brief Therapy) の考え方が役立つかもしれません。

ブリーフセラピーとは

ブリーフセラピーとは、「短期間で効果的な変化を起こす」ことを目的とした心理療法です。

特徴的なのは、過去の原因分析にこだわらないこと。

「なぜそうなったのか」ではなく、「これからどうすればうまくいくか」に焦点を当てます。

そして何より特徴的なのは、

「悪者はいない」「問題などない」「変化は常に起きている」

という前提で考えることです。

「問題を探す」より「うまくいっていることを探す」

人の話を聴いていると、「何がダメだったのか」に意識が向きがちです。

でもブリーフセラピーでは、むしろすでにうまくいっている部分”に注目します。

たとえば、「上司とうまく話せない」と悩む人がいたとき、「どんなときなら話せているか?」を一緒に探します。

そうすると、「メールだと冷静に話せている」とか、「朝の短い時間なら落ち着いて話せる」など、少しずつ“例外の瞬間”が見えてきます。

その小さな成功の積み重ねを増やしていくことが、やがて大きな変化につながっていく。

それが、ブリーフセラピーの考え方です。

「関係性を変える」ことで変化が起きる

もう一つの特徴は、問題を“個人のもの”として見るのではなく、関係性の循環として捉えるという視点です。

人と人の関係の中で、一方が少し変わると、もう一方の反応も自然に変わっていく。

つまり、関係の流れそのものを整えることが大切なんです。

たとえば職場で「部下のやる気がない」と感じたとき、“やる気を出させる方法”を考えるよりも、

“やる気が出やすい関係性”をつくることに意識を向けてみる。

この視点の転換が、組織の空気を柔らかく変えていきます。

ブリーフセラピーの考え方は、職場にも活かせる

この学びを通して感じたのは、ブリーフセラピーは、カウンセリングの枠を超えて、組織づくりやマネジメントにも通じる考え方だということです。

たとえば、

  • 「部下の課題をどう直すか」ではなく「何ができているかを見つける」
  • 「ミスの原因を探す」より「次にうまくいく方法を一緒に考える」
  • 「悪者を探す」より「関係を良くする方法を探す」

そんな小さな関わりの変化が、チームの信頼や協力の循環を生み出していけます。

変化はいつも起きている

ブリーフセラピーの学びの中で、
講師の方が言っていた言葉が印象に残っています。

「人はいつも変化している。
だから、変わらないように見えても、実は少しずつ動いている。」

確かに、キャリア相談や組織の現場でも、人は“話すこと”や“誰かに聴かれること”を通して変化していきます。

私自身も、この講座を通して、「人を変えようとする」より「変化を信じて関わる」ことの大切さを感じました。

まずは、お話を聞かせてください

対話を通して、あなたの想いや課題を整理し、最適な形をご提案いたします。

投稿者プロフィール

Hideaki
Hideaki
人生理念は「やさしい世界をつくる」
しあわせ組織クリエイターとして、人のしあわせを実現するお手伝いをしています。
保有資格:国家資格キャリアコンサルタント、メンタルヘルスカウンセラー、ITコーディネーター、情報セキュリティスペシャリストなど
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