ゴールデンサークル理論とは?

ゴールデンサークル理論とは、2010年にTEDでサイモン・シネックが提唱した理論で、You Tube上で1,700万回以上の再生、48か国語以上で字幕がつくほどに人気の理論です。

この理論を参考にすると、人の感情に訴えかけた説明ができるようになります。

目次

なぜ、この理論が重要なのか?

サイモン・シネックは、成功する組織やリーダーには共通して持っている考え方があると提唱しています。
その中心にあるのがゴールデンサークル理論です。

また、この理論は、ビジネスやリーダーシップだけでなく、個人の自己表現やキャリア選択にも応用できる考え方ですので、一般の方々にとっても非常に役に立つ理論です。

Whyから始めよ!

成功している組織や個人は『なぜそれをするのか』という信念や使命を持っています。この『Why』が明確だと、周囲の人々もその想いが伝わり、信頼関係が生まれます。

具体例

例えば、Apple社は単にコンピュータを作っているのではなく、『世界を変えるために、現状に挑戦する』という信念を持っています。この信念が、ユーザーの共感を呼び、強いブランドを築いています。

WHATから始めると・・・

我々のコンピュータは素晴らしく、美しいデザインで簡単に使え、ユーザーフレンドリーです。
おひとついかがですか?

欲しくなりませんね・・・。でも大抵の売り込みや会話は、こんな形で行われています。
何をして、どういう違いがあって、どう優れているのかを述べる。一般的に会社で習うのもこんな形です。これでは、想いは伝わらず、相手の心も動きません。

Whyから始めると・・・

我々のすることはすべて、世界を変えるという信念で行なっています。違う考え方に価値があると信じています。私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ、簡単に使えて、親しみやすい製品です。
こうして素晴らしいコンピュータが出来上がりました。
おひとついかがですか?

なんだか、欲しくなりますよね。順番を変えただけで、欲しくなってしまいます。

ひとは、「なぜ?」に突き動かされる!

人は、何を(What)ではなく、なぜ(Why)に動かされます。

だからアップルのコマーシャルを見るとアップル製品を欲しくなってしまいます。

Whyに当たる信念を先に伝えて、ユーザーからの共感を得ているから、その周りにあるWhat(製品)を安心して買うことができるのです。

同等機能の製品は、他の会社でも作ることができました。でも、アップル製品が売れるのは、先にWhyを伝えて、そこに共感を得ているからです。

人は、「何を」ではなく、「なぜ?」動かされます。

人間の脳の仕組みにあっている

人間の脳は、大きく大脳辺縁系と大脳新皮質に分かれています。

大脳辺縁系は、感情・信頼・忠誠心など感覚的なことを司り、大脳新皮質は、合理的・分析的な思考や言語を司っています。そして、人の行動は、大脳辺縁系の感情から突き動かされます。

Why(なぜ)から始めるのは、生物学的にも正しい理論といえます。

ビジネスや仕事への応用

自分が提供する「もの」を必要とする人とするのではなく、自分の「信じること」を信じる人とすることを目標とすべき、とサイモンシネックは、語っています。

我々は、ついつい、WHATから考えがちですが、自分の大切にする価値観や信念を明らかにして、それを大切にできる仲間と仕事をしたいですね。

投稿者プロフィール

Hideaki
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