仕事の情報は、いろいろな場所に分かれています
日々の仕事では、情報が1つの場所にまとまっていることは多くありません。
メールは Gmail、予定は Google カレンダー、資料は Google ドライブ、連絡は Slack や Teams、決済情報は Stripe のような外部サービスに分かれています。
Claude Code は、プロジェクトフォルダの中にあるファイルを見ながら作業できるだけでも便利です。けれど実務では、ファイルの外側にも大事な情報があります。
たとえば、問い合わせメールが届いているか、購入が発生しているか、資料がどこにあるか、対応漏れがないかを確認したい場面があります。こうした外部サービスと Claude Code をつなぐ考え方として出てくるのが、MCP連携です。
今回のテーマは、Claude Code の MCP連携を使って、外部サービスとつながる仕組みを仕事でどう活用できるかです。
MCP連携とは何か
MCP は、Model Context Protocol の略です。
ざっくり言えば、AIエージェントと外部サービスをつなぐための共通の入口です。メールを見る入口、ファイルを見る入口、決済情報を見る入口を、それぞれ別々に作るのではなく、共通の形でつなげるための仕組みだと考えると分かりやすいです。
Claude Code で MCP連携を使うと、手元のコードや資料だけではなく、外部サービス側の情報も確認しながら作業できるようになります。
たとえば、次のようなサービスとの連携が考えられます。
- メール
- カレンダー
- チャット
- ファイル管理
- タスク管理
- 決済サービス
- データベース
- デザインツール
すべてのサービスを一気につなぐ必要はありません。まずは、普段よく確認しているサービスや、確認漏れが起きやすいサービスから考えるのが現実的です。
外部サービスとつながると何が変わるのか
MCP連携の価値は、単に「便利な連携が増える」ことだけではありません。
外部サービスの画面を何度も開き直さなくても、Claude Code との対話の中で情報を確認し、次の作業につなげられる点にあります。
たとえば、問い合わせ対応なら、次のような流れが考えられます。
- Googleフォームで問い合わせを受け付けます。
- 新しい回答があった時に Gmail へ通知します。
- Claude Code から Gmail を確認します。
- 問い合わせ内容を整理します。
- 必要に応じて返信文や対応メモを作ります。
決済確認なら、次のような流れです。
- Stripe に商品や決済リンクを設定します。
- サイトに購入ボタンを置きます。
- テスト決済で動作を確認します。
- Claude Code から売上情報を確認します。
- 購入件数や売上状況を整理します。
このように、外部サービスの情報を確認しながら作業できると、問い合わせ対応、販売管理、社内共有、報告作成がつながりやすくなります。
Gmail連携で問い合わせ対応を確認する
動画では、通しプロジェクト「森のアトリエ」に問い合わせ導線を追加する例を扱っています。
最初に Googleフォームで問い合わせフォームを作ります。Googleフォームは、簡単な問い合わせ受付であれば、自前でフォームを作るより始めやすい場合があります。
フォームを作ったら、回答があった時にメール通知を受け取る設定にします。これで、問い合わせが届くと Gmail に通知が入ります。
次に、サイト側の問い合わせボタンのリンク先を Googleフォームに置き換えます。Claude Code にフォームURLを渡して、「問い合わせボタンのリンク先をこのGoogleフォームに変えたいです」と依頼すれば、サイト内のリンク修正を手伝ってもらえます。
その後、Gmail連携を使って Claude Code に問い合わせ通知を確認してもらいます。
ここまでできると、問い合わせフォームの設置、通知確認、対応状況の整理までを、同じ作業の流れの中で扱いやすくなります。
Stripe連携で決済確認を行う
動画では、Stripe のテスト環境を使った決済確認も扱っています。
Stripe は、商品やサービスの支払いを受け付けるための決済サービスです。実際に使うには、アカウント設定、審査、本人確認、事業内容の確認などが必要になる場合があります。料金や利用条件も変わる可能性があるため、実務で使う場合は必ず公式情報を確認しましょう。
テスト時には、Stripe のサンドボックス環境を使います。サンドボックスは、実際のお金を動かさずに決済の流れを確認するための環境です。
動画の流れでは、Claude Code から Stripe 連携を使い、サイトに必要な商品設定や購入ボタンの追加を進めています。
たとえば、サイトに並んでいる商品をもとに、Stripe 側の商品設定を作り、購入ボタンをサイトに追加します。その後、テスト決済を行い、Claude Code から Stripe の売上情報を確認します。
これにより、サイト制作と決済確認が別々の作業になりにくくなります。
もちろん、本番決済で使う場合は慎重さが必要です。テスト環境と本番環境を取り違えないこと、APIキーや権限を適切に扱うこと、購入者情報や決済情報を不用意に共有しないことが大切です。
権限設定は最初に確認する
外部サービスとつなぐ時に、最も大切なのは権限設定です。
MCP連携では、外部サービスにアクセスできるようになるため、便利さと同時にリスクも増えます。
最初は、外部サービスへアクセスするたびに承認を求める設定にしておくと安心です。Claude Code が何を確認しようとしているのか、どのサービスにアクセスしようとしているのかを見ながら進められるためです。
特に、次のような情報を扱う場合は慎重に確認しましょう。
- 顧客からの問い合わせ内容
- メール本文
- 決済情報
- 売上情報
- 社内資料
- 個人情報
- APIキーや認証情報
AIに見せてよい情報と、見せてはいけない情報を分けておくことが必要です。
会社アカウントで使う時の注意点
個人で試す場合と、会社アカウントで使う場合では注意点が変わります。
会社アカウントでは、外部サービス連携が社内ルールで制限されている場合があります。Google Workspace、Slack、Teams、Stripe、Notion、GitHub などは、会社の管理者が利用範囲や接続先を決めていることがあります。
自分の判断だけで外部サービスを接続すると、社内ルールや情報管理の方針に反する可能性があります。
会社で使う場合は、少なくとも次の点を確認しましょう。
- 外部サービス連携が許可されているか
- どのアカウントで接続してよいか
- 個人情報や顧客情報を扱ってよいか
- APIキーや認証情報をどこで管理するか
- 本番環境とテスト環境をどう分けるか
- 連携を解除する手順を確認しているか
MCP連携は、業務効率化の可能性が大きい一方で、情報の入口も広がります。便利だからすぐ使うのではなく、安全に使える範囲を先に決めることが大切です。
動画で見られること
動画では、Claude Code の MCP連携を使って、外部サービスとつながる流れを実演しています。
主な内容は、MCPの基本、コネクタ一覧の見方、権限設定、Googleフォームによる問い合わせフォーム作成、Gmail通知の確認、Stripe のテスト決済、Claude Code からの売上確認です。
通しプロジェクト「森のアトリエ」に問い合わせボタンと購入ボタンを追加し、問い合わせ対応と決済確認を Claude Code から扱う流れを確認できます。
画面を見ながら、どこで権限確認が出るのか、どのように外部サービスとつながるのかを見たい方は、動画とあわせて確認していただくと分かりやすいです。
まず試すなら
最初から複数のサービスをつなぐ必要はありません。
まずは、普段よく確認している1つのサービスから試すのがおすすめです。
たとえば、問い合わせ通知を受け取る Gmail、作業予定を確認するカレンダー、社内資料を置いているファイル管理ツール、テスト環境の決済情報などです。
試す時は、本番データではなく、テスト用の情報や架空のプロジェクトから始めると安心です。
MCP連携は、Claude Code を手元のファイルだけで使う段階から、実際の仕事の流れに近づけるための仕組みです。
よく見るサービス、確認漏れが起きやすいサービス、集計が面倒なサービスを1つ選び、承認を確認しながら小さく試す。そこから始めると、外部サービス連携の使いどころが見えやすくなります。