会議や面談の記録を残したい。でも、個人情報や社内の話が含まれる音声を、外部サービスへ送るのは難しい。かといって、録音を最初から聞き直すのも大変です。
2026年8月10日の動画では、この困りごとから、文字起こし・要約・検索をパソコン内で行うアプリを制作しました。
面談のあとに、何をするかから設計する
目指したのは、次のような仕事の流れです。
- 録音について相手の了解を得て、面談を録音する。
- 終了後、音声ファイルをパソコンの指定フォルダーへ入れる。
- 夜間に文字起こしと要約を実行する。
- 翌朝、人が内容を確認して修正する。
- 後日、キーワードから記録を探す。
長い音声の処理には時間がかかるため、普段は夜間に動かし、急ぎのときはその場で処理できるようにしました。操作の回数だけでなく、仕事を中断しなくてよいかも考えています。
ローカルの道具を、使える一つの画面にまとめる
動画の構成では、Whisperによる文字起こし、OllamaとGemmaによる要約、SQLiteによる保存などを組み合わせています。利用する人が毎回それぞれのツールを操作するのではなく、アプリから処理状況や結果を確認できる形です。
ただし、処理速度はパソコンや音声の長さ、使用するモデルに左右されます。夜間に処理する場合も、電源やスリープ、保存先の空き容量を含めて動作を確認する必要があります。
初版を触り、直して仕上げる
制作では、まず実現したい流れを仕様書にまとめ、AIエージェントに初版を作ってもらいました。そのあと、ボタンの配置や必要な機能を確認しながら修正しています。
初版が動いても、日々使える形になっているとは限りません。音声を入れたことが分かるか、処理が終わったか、失敗した場合に気付けるか。こうした部分を、実際に触って確かめます。動画で紹介した仕様書の配布ページもご覧いただけます。
議事録は、人の確認を経て記録にする
文字起こしでは、人名や専門用語、数字が間違うことがあります。要約でも、話の前提やニュアンスが抜けることがあります。そのため、生成後は「要確認」として扱い、必要に応じて元の音声を聞き直します。
とくに、約束したこと、担当者、期限は、次の行動につながる部分です。文章が自然でも、それだけで正しい記録とは判断しません。
「パソコン内で処理する」範囲を確認する
この試作は、文字起こしと要約をローカルで処理する構成です。一方、開発に使うクラウド型AIエージェントと、完成したアプリの実行環境は分けて考えます。開発時に実際の面談録音や個人情報を渡す必要はありません。
録音アプリや保存フォルダーのクラウド同期、共有設定、バックアップも確認が必要です。実運用では、誰が閲覧できるか、いつまで保管するかも決めます。
まずは公開して差し支えない短い音声で、取り込みから修正・検索までを一通り試してみてください。面談後の負担をどこで減らせるかが見えてきます。



